アニメ/マンガ 短期募集
[ここに投稿][下]
1 乾／青／宗
絡まる指、それと、
オマエのどこか寂しげな顔が間近に迫って唇同士が触れ合う瞬間。本当は、あのひとときをオレが知っていたのだとしたら、オマエはどうする。なあ、コ／コ。オマエの唇が触れ合ったあと、後悔を噛み砕くような声と啜り泣く姿を必死に瞼の裏で気を逸らすオレがいたのだとしたらオマエはどう思うか。オマエが悔やんでいることだって、本当に救いたかったのはオレなんかじゃねえことくらいとっくに分かってる。それでも掴んだ手がオレだったあの日から、オレの命を繋いでくれたのは紛れもなくオマエ、ただ一人なんだよ。だから今度は、その命を繋ぎ止めんのはオレの役目だろ？コ／コの日々を繋ぐのもあの日の唇が涙に濡れていたことも、全部オレの秘密だ。その秘密を共有する、ただ一人に会いに来た。

オマエの望む時間軸が何であれ、オレが思うことはただ一つだと分かっていてくれ。アジトで馬鹿やってたあのくだらねえ日々でも、違う道を歩もうと互いの欲に忠実で会いたい思いを燻らせていた関／卍でも、消息すら追えねえほど遠くに行った梵／天のオマエでもいい。とにかくどの時間であろうとオレの命を繋いだ人は生涯ただ一人、オマエだけだろうな、コ／コ。オマエの為なら死んだって構わねえと思うほど、未だにあの日が脳裏に焼き付いて離れねえし、互いの後悔や侘しさを埋め合ったっていい。たとえ、今でもオマエがあの人の面影を追いかけてオレの隣に居るんだとしても、隣にいるのがオマエだというだけでどんなに世界がまぶしいかって分かるだろ？……ああ、そうだ。ばかみてえに追い縋る様子を見て分かる通りオマエへの執着心も人並み以上に持ち合わせてることくらい察してくれ。…そう、冗談抜きでその横顔を見られるのはオレだけでいいと思っている。だってオマエの隣はいつだって特等席であるべきだ、他の誰かじゃ埋めらんねえ、後悔で瞼濡らすその夜だってオレのモンにしてえ。…強欲で、どうしようもなくオマエで溢れてるオレを救えるのは、コ／コだけだろ？

立ち位置は右にも左にも、オマエの望む方に座ってやる。どうせ隣に座れんならどっちであろうと構わねえ、おいでって言われりゃ素直に座るし逆にこっち来いって言われたいんなら容赦なくそう伝える、大事なのはオマエがオマエであることだけだ。条件も規約に反してない成人済み女性なら誰でも問わねえ、──ただし、オマエであることが条件だ。提供も、オレは乾／青／宗のみ。もちろん募集も九／井／一だけだから、…ちゃんと道に迷わずこっち来いよ。アジトでも、オマエが手に入れた地位の場所でも、オレがまた作り上げた居場所ともなってるバイク屋でも。どこでもいい、悲しい夜に寄り添うのがオレであればいいとしか思っていない。オマエを掬い上げるのも、オレをドン底まで堕とせるのも、互いである限りくだらねえ言い訳も理屈もいらねえ。今はただ、まぼろしだとしてもコ／コに縋っていてえんだよ。期間は一週間から、お試しとして互いの言葉を探って食い合うのもよし、不確かな何かを求めてさまよっているところをオレが与えるのもよし。締め切るか削除するまでは絶対ここから離れねえって約束するから、オレは連絡待ってる。どうせまぼろしを見るんなら、とびきり幸せなまぼろしを見たって許されんだろ？オレも、オマエも。

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