その他ジャンル 一日限定

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1 観/音/坂/独/歩
最期の日
もう全て終わりにしようと決意をしたのは土曜日の朝方に冷やした麦茶を飲もうと起きた時に、隣で寝ているお前の安らかな寝顔を見た時だった。何時も心地の良い睡眠から俺を現実へと引き戻すカーテンから漏れる光は、何時も何時も煩わしかった筈なのに何故かその日は涙が出る程に美しかった。
辛かった仕事も苦手なクライアントへの営業も何だか楽しい物へと変わった。嫌いだった物も食べられるようになった俺を、お前は大喜びで褒めてくれたよな。お前が俺をこうして支えて来てくれたんだなと思うと、感謝と謝罪の気持ちで胸が押し潰されそうになるから誤魔化す為にお祝いだと開けたワインを味わう事無く飲み干したんだ。……お陰様で次の日は酷い二日酔いだったけどな。

…………一/二/三、最後の夜をお前と過ごしたいんだ。
世界はこんなにも綺麗で、楽しくて素晴らしいんだな。きっと、お前には世界はこんな風に見えているのだろう。

提供:観/音/坂/独/歩
募集:伊/弉/冊/一/二/三

媒体:帯/完/描写短〜長迄/属性不問/雰囲気重視/本日寝落ち迄

今日のご飯も美味しかった。秋がそろそろ近付いて来るから、風邪をひかないようにしてくれ。腹を出して寝るなよ。俺が起きた時に何時もお前の腹に毛布掛けてやってたんだからな。

有難う、一/二/三。
仕事、今日で辞めさせてくださいって辞表出して来るんだ。帰ったら褒めてくれよ。頑張った俺の事を褒めてくれ。最後の夜を何時も通りに過ごそう。当たり前だった事を、最後に噛み締めて眠りに就きたい。

…と、前置きがやたらと長くなってしまったが人生の終止符を打つ俺と最後の夜を過ごしてくれ。
俺がその日の夜に死のうと決めている事をお前が気付いているかいないかはお前の判断に任せる。
応募の際は件名空白、昼前に会社を辞めて来たと帰宅した俺を出迎える所から頼む。
部屋への招待状は俺から送るからその身一つで来てくれ。

一/二/三、長かった夜が明けるぞ。今日が俺達の、最後の朝だ。

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