短期募集
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1 鶯/丸外は嵐、内緒話地を叩きつけるような雫に、吹き荒ぶ風の音に遮られて、きっと俺達の声は誰にも届かないだろう。お前と俺、互いにしか。
数多ある札の中からの閲覧、感謝しよう。つまりはこういった趣旨の元で誰かと言葉を交える事が出来たら、という俺の願望を詰め込んだ札だ。興味があるなら、茶でも楽しみながら秘め事を一つ二つ語らおう。内容は何だっていいさ、惚気でも愚痴でも未練でも懺悔でも、雨音が全てを掻き消してくれる。
条件は、規約を守った成人済みの女性の主に仕える刀で、やり取りには帯を使える事。期間は一日から最長で十日程。以上だ、簡単だろう?ああ、だが強いて言うならもう一つ。言葉を選んで操る事が好きな者、これも念頭に置いておいてくれるか。折角紡いだ縁が相槌ばかりだと少し寂しくなってしまうからな。なに、冗長に語れと言っている訳ではない。長短の話でなく、そこに心が伴っていればそれでいい。それが、いい。
提供は俺、鶯/丸のみ。不服だと言うなら、他にも連れて来られるかもしれないから、希望の刀の名を二、三挙げておいてくれ。出向ける者が迎えに行こう。但し練度は期待するなよ。
その代わりと言っては何だが、お前の姿は刀なら誰でも構わない。大きい者も小さい者も、接点があろうとなかろうと言葉が交わせるならそれで十分だ。
描写は必要であれば付けるし、無くてもいいんだが…所謂、閨事というのか。ああいうのは応えられるかどうか分からない。属性を聞かれても咄嗟に答えられない程度には、自分自身を把握し切れていないものでな。好ましいと思えば触れるし、触れられる事も厭わないが、立ち位置をはっきり決めろと言われると首を捻ってしまう。その時に応じて、気分によって、のらりくらりと生きている身には属性の概念が窮屈だ。ふふ、これに賛同してくれる者が居れば、それこそ声を掛けてくれ。生きにくい世だ、だがそれが楽しいんだと笑い合おう。
さて、少しばかり長くなってしまったが……お前は、顔を見せてくれるのか?未だ見ぬ刀に思いを馳せて、新しい茶を用意して待っていよう。
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