ゲーム 一日限定
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1 大|倶|利|伽|羅春雨に花筏庭の小川に散り敷いた桜の花弁が漂いて、薄桃色の帯が流れていた。
石灯籠の灯りだけが其の流れを照らして、巫鳥に濡れた軒先が庭石がぬらぬらと仄暗い影を落とす。
…雨は、明日迄続くだろうか。
春雨に流れる花筏を横目に寝酒を呷っていたら、不思議と妙に胸が騒つく。寝付く所か、とんだ宵っ張りだ。始末に負えないな。
あんた、未だ床に就く気が無いのなら…否、いっそ俺を褥へと追い立ててくれても構わない。二言、三言でも、俺の相手にならないか。
卯月とて雨夜は些か肌寒い、…誰かの息衝いている気配を感じられれば、少しは寝付きも良いだろう。
馴れ合いはしない。が…微酔いの末の戯言と思ってくれて構わない。あんたの其のひと時を、俺に。
あんたの名と、其の背へと辿るよすがさえあれば、後は好きに。
札を倒すか、朝餉の支度の匂いが漂う刻限迄は、此処に。
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