背を貸してくれ。 - ゲーム一日限定

1 大＿倶＿利＿伽＿羅
背を貸してくれ。
あんたの背に俺のそれを預けて、らしくもなく話がしたい。ひとつの、死んでいく恋慕の話。あっと驚く劇的な展開もなければ、涙を落とさせるだけの引きもない。それどころか、まともに繋がる話さえしてやれないかもしれん。致命傷を負った獣の、今際に発する呻きのようなもの。戦に出てもいないのにくたばりかけている愚かな刀の──つまりは俺の相手をひととき任されてくれる者を探している。

【提供(刀側)】小＿豆＿長＿光／大＿包＿平／大＿倶＿利＿伽＿羅／歌＿仙＿兼＿定／小＿狐＿丸／燭＿台＿切＿光＿忠／鶴＿丸＿国＿永／豊＿前＿江(練習中)／へ＿し＿切＿長＿谷＿部／三＿日＿月＿宗＿近
【募集(属性不問)】規約遵守の成人女審＿神＿者に仕えている全刀

冒頭であれこれと弱音を吐きはしたが、飽くまでも、慣れ合うつもりはない。だから同情は必要ないし、むしろ今の俺には耳触りの好い言葉のほうが傷に沁みるだろう。…まあ、あんたがそういう加虐趣味なら別だが。ともかく、ただ只管に耳を貸してくれたらいい。
──正直に言えば、落ち込んではいる。かといってあんたに八つ当たりやら、悲愴な言葉を吐いて困らせることはしないから安心しろ。普段は戦のことしか考えていない脳筋だの、馬鹿をやって笑われる能天気ばかりが揃ってるんでな。

刻限は話し始めてから眠る迄とする。
とはいえ俺の話はそう長くはならないだろう。任務が有るのならそのまま別れてもいいし、其方にしたいことがあれば今度は俺が付き合う。損な役回りを任せるんだ、俺に出せる見返りなら幾らでも。…過剰な惚気話はうっかり手が滑るかもしれんがな。

遣り取りには帯の部屋を此方から用意しよう。あんたは文の届く宛先を添え、望む刀の名を呼んでくれたらいい。
あまりにあまりな内容な上、人の出払った此の時分だ。字が褪せたとしても、立札を下ろすまで気長に待たせてもらう。縁があればまた。
2018/12/3(月)10:47
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