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落葉亭


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  Name chiharu

平成31年 山茶花1月号

秋灯や辞書より探す文字ひとつ

紅葉撮る人と野鳥を撮る人と

小鳥来る風の謳つてゐるベンチ

コスモスの風に抗ふこともなし

歓声を乗せて豆汽車秋桜

母の手の林檎うさぎとなりにけり
2019/1/6
 
 
 

 
  Name chiharu

平成31年 ホトトギス1月号

爽やかに愛告げる日のチャペルかな

小鳥来て午後の紅茶にしませうか

虫の音に包まれてゐる無人駅
2019/1/6
 
 
 

 
  Name chiharu

平成30年 花鳥諷詠11月号

安原 葉選
民宿の窓に夜干しの水着かな
2019/1/6
 
 
 

 
  Name chiharu

平成30年 12月

冬紅葉寺に丸窓四角窓

亜夫利加に咲く大輪の冬薔薇

キャンドルを灯してクリスマスキャロル

北風や温泉タンクの上に猫

寒風に大漁旗のひるがへる

伐採の跡そのままに山眠る

羽布団猫足踏みをしてをりぬ

温暖なれど遠州の空つ風

この町に住み五十年空つ風

空つ風洗濯物のよく渇く

エクセルでつける家計簿十二月

花枇杷や主は入院中と言ふ

白菜や宮沢賢治自耕の地

白菜の甘さ溶けだすスープ煮て

白菜を包む新聞英国語

出勤のフロントガラス結氷す

氷塊を削りてマティーニの夕べ

数へ日や辞職願をポケットに

靴下やサンタクロースきつと来る

着膨れて財布を探すレジの前

旅人に駅ストーブのもてなしぬ

湯豆腐や京都三条河原町

ランナーに不屈のこころ息白し

息白き長距離ランナーの孤独
2019/1/6
 
 
 

 
  Name chiharu

平成30年 山茶花12月号

虫の音に包まれてゐる無人駅

小鳥来るロッヂの窓は森へ向き

敬老の日のオカリナのコンサート

古本に残る傍線秋灯

芒野に風の輪唱ありにけり
2019/1/6
 
 
 

 
  Name chiharu

平成30年 ホトトギス12月号

髪洗ふ今日も明日もあさつても

白南風や海を見てゐる風見鶏

盆用意姑の言ひなりとはならず
2019/1/6
 
 
 

 
  Name chiharu

平成30年 11月

短日の新宿駅といふ迷路

足元の猫湯たんぽとなるベッド

落葉舞ふ光の精と風の精

写真撮る猫の頭に蜜柑乗せ

もぎたての蜜柑を貰ふ垣根越し

花石蕗の盛りて父の忌なりけり

花石蕗を挿す厨にも厠にも

新蕎麦や席待つ人の大欠伸

小春日や駅のベンチの下に猫

伏見へと御霊納めて冬紅葉

冬花火海側の部屋予約する

凩や東京の夜ジャズの夜

耳は持たないで下さい兎抱く

会話して蜜柑貰つて知らぬ人

猫抱いてテレビ観てゐる炬燵かな

鯛焼を買つて息子の誕生日

鯛焼の顔の笑つてゐるやうな

バイク捨てられて十一月の雨

泥付きの葉付き大根貰ひけり

一人てふ至福の時間炬燵の間

置炬燵空気のやうな夫とゐて

引越のまづ炬燵組み立ててより

誰も待つ人無き部屋の寒さかな

三島忌の紅茶には浸すマドレーヌ
2019/1/6