落葉亭
過去ログ126
2022/2/20 15:08
▼haru令和3年 1月雑詠
初乗の出勤となる駅ホーム
冬晴や海の向こうの観覧車
葉牡丹を主役としたる仏花買ふ
中華街市場通りの雪だるま
雪掻の前の体操欠かされず
オカリナにそつと指乗せ初稽古
黒髪を一つに束ね弓始
早梅や車で潜る大鳥居
卓球の肘の直角初稽古
寒晴の山の稜線見渡せり
膝毛布海を見てゐるテラス席
▼haru令和3年 山茶花2月号
婦人誌の付録のレシピ大根煮る
コーヒーにミルクたつぷり冬に入る
デリバリーランチ勤労感謝の日
▼haru令和3年 1月雑詠
初乗の出勤となる駅ホーム
冬晴や海の向こうの観覧車
葉牡丹を主役としたる仏花買ふ
中華街市場通りの雪だるま
雪掻の前の体操欠かされず
オカリナにそつと指乗せ初稽古
黒髪を一つに束ね弓始
早梅や車で潜る大鳥居
卓球の肘の直角初稽古
寒晴の山の稜線見渡せり
▼haru令和2年 山茶花12月号
墓洗ふまだ日当たらぬ朝のうち
蝉の殻転がつてゐる父の墓
鎮魂のピアノ八月十五日
ランチとる都心の森の蟬時雨
▼haru令和2年 11,12月 雑詠
デリバリーランチ勤労感謝の日
山茶花の咲いて彩り添へし庭
駅前の街頭募金十二月
ストーブの前が定位置猫眠る
十二月電子マネーを使ひ切り
流感や母は入れぬ男子寮
聖夜来るフライドチキン予約して
クリスマスドラマのやうな恋をして
着膨れて炊き出しボランティアの人
寒空の下街角の靴磨き
やうやつと欄間の障子貼りにけり
古日記夫の闘病記録とも
煮凝りの煮汁何度も継ぎ足して
前向きに生くると決めて去年今年
シャッターに閉店案内十二月
アフリカの大地で育ち冬の薔薇
2階まで雪の積もつてゐる生家
泣きながら蒲団を頭まで被る
烏瓜夕暮れ空のやうな色