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第39回新潟県高校選抜陸上@長岡

第39回新潟県高等学校選抜陸上競技大会
2009年9月19日(土)・20日(日) 長岡市営陸上競技場

来月10月24日(土)・25日(日)に福井県営陸上競技場で開催さる第14回北信越高等学校新人陸上競技大会 への出場権を目指し、標記競技会が長岡市営陸上競技場で行われました。
決勝結果一覧表は新潟県高体連陸上競技部HP からダウンロードして御覧ください。
まずは出場した選手のみなさん、お疲れ様でした。

私は勤務の都合上2日目のみの観戦でした。
長岡へ出かける前に、2日間とも選抜大会を観戦に行かれたたこママさんのブログで1日目終了時点の決勝結果をチェックし、長岡へ向かいました。
午前8時50分競技場へ到着、さっそく記録掲示板へ。そうすると、前日の決勝結果として男子4×100mRと女子走高跳の結果が掲示されておりましたが、どちらも私にとっては衝撃的に感じてしまいました。
なんと日本文理が失格となり、北信越新人大会出場権を逃していました。いやぁ〜一体何が起こったのでしょうか、御覧になった方はコメントをいただきたいですが、結局は新潟明訓が43秒03で1着フィニッシュということで、2着以下は新発田商、新潟江南、4着・上越総合技術、ここまでが北信越新人大会進出です。
日本文理が男子4継いいメンバーを揃えてたので、どこまで記録を伸ばせるか楽しみにしていた矢先にDSQ(失格)ですからね。残念ですが、文理の男子4継チームには来年に向かって頑張ってほしいと思います。このままでは終われませんよ。
そして、女子の走高跳決勝では通常の競技が終了した時点で3人が1m55で同率首位という珍事が起こりました。
1m55での試技は実際5人がクリアしていましたが、続く1m58は5人全員失敗となった為、一旦競技終了。(敬称略で)十日町の相馬、新潟商の矢部、糸魚川白嶺の縄。この3選手が1m55で同率首位となった為、この3者による優勝決定戦がおこなわれ、あとの2名は×印(失敗跳躍)の数の比較で4位・宇賀田(長岡商)、5位・石川(産業大附属)で競技終了。同じ1m55のクリアでも、1回でクリアできるかどうかが勝敗の分かれ目となってしまったようです。
こうして迎えた、3選手による優勝決定戦。
プログラム記載順(Q相馬→R縄→S矢部)にまずは3者ともクリアでなかった1m58に挑戦、これは3人とも失敗。以後は2人以上成功すれば次の高さは2cm上げ、挑戦者全員が失敗すれば次は2cm下げを繰り返し、完璧決着がつくまで(優勝者が決まるまで)延々と続けられる。
1m56の挑戦。ここで相馬・矢部の2名が成功し、縄が失敗。これにより縄選手の3位(記録は1m55)が確定、相馬・矢部の一騎打ちが続けられた。
結果、1m58を越えることはなかったが、やがて相馬選手成功、矢部選手失敗(ただし、どの高さで決着がついたかは定かではない)により相馬選手の優勝が決まった。この場合、記録自体は決定戦の記録が公認され、優勝・相馬由佳(十日町)1m56、第2位は矢部美穂(新潟商)1m56となった。
というわけで三つ巴の頂上決戦を制したのは、2年前のジュニアオリンピックチャンピオン相馬由佳選手でした。めでたし、めでたし。

それにしても、今季、相馬選手は私の知る範囲でこうした「決定戦」にこれで3試合絡むこととなってしまいました。
1つは今年5月の新潟県高校総体陸上。
通常の競技終了時点で、なんと3人が同率6位の為、北信越高校総体陸上への「6枚目」の切符をかけた「新潟県代表決定戦」を実施。これに挑んだのは相馬・縄 そして宇賀田だったが、相馬が勝利し、6枚目の「北信越切符」をもぎ取った。
2つ目の事例は7月5日、ビッグスワンで行われた「国民体育大会新潟県予選会」(種目名称は少年女子共通走高跳)。ここでは相馬と一越美穂(高田農)が1m53で同率首位の為、この2名による優勝決定戦が行われたが、一越選手が勝利し、相馬選手が敗れるという波乱の幕切れだった。
「2度あることは3度ある」さすがにそれはないだろうと思っていたら、またしても決定戦に巻き込まれてしまった相馬選手。
彼女にとっての2009年競技会シーズンは正に「波瀾万丈」といったところではないでしょうか?
やっぱり、高跳び系跳躍種目は「決めるべきところを1回できっちり決めないと駄目」ということが、よく分かりますね。
 ということで、高跳び系跳躍種目にとりくんでいるみなさん、「決定戦」などに巻き込まれないように、しっかり練習&調整、頑張ってください。
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では、ここからは2日目の競技について書いていきます。
男子走高跳は大熊耀平選手(十日町)が1m95で唯一1m90以上の高さをクリアしての優勝でしたが、2m00は3回とも失敗でした。
秋季中越大会も1m95で優勝してますが、なかなか2mの壁、いや、バーの高さは超えられないようで、果たして北信越高校新人大会で2m00をクリアできるかどうか、注目したいと思います。
それから男子の三段跳ですが、こちらは高跳びでも頑張っている岡部大輝選手が13m86(+0.7)で制しましたが、11位の記録が12m09ということで4年前の新潟県高校選抜大会の時よりもレベルが(優勝記録ともども全体的に)下がってしまってますね。この種目では、今の時期にどんな風であれ14mを越えていれば次年のインターハイに向かって期待が持てますので、岡部選手にはもうひとがんばりいってほしいと思います。まぁ、福井県営陸上競技場は結構強い風が吹く競技場となってますので、その強い追い風を身方に記録を伸ばしていけたら最高でしょうね。新潟県出身のある跳躍選手(学生)も、今季の新潟県男子跳躍選手のレベルの低さについてどっかのブログにて苦言を呈していたようですが、今回の男子三段跳びに関しては13mを越えた選手が3人しかいない(※ 4年前の2005年35回大会では8位以内入賞者はすべて13mオーバーで1人は14m35だった)ことから、こればかりは「低迷している」といわれても仕方ないでしょうね。ということで、新潟県高校男子三段跳の選手達が来シーズンこそは奮起してくれることを願います。

男子の投擲種目は円盤投とやり投が行われ、円盤投では新潟明訓の小岩春樹選手が優勝、前年の37回大会で松井勝矢選手がマークした42m29を68cm上回る42m97=大会新記録樹立が決めてとなり男子の本大会MVP受賞となりました。
男子やり投は秋季新潟下越地区大会3位の新発田南の佐藤湧介選手が、地区大会での記録を6m以上伸ばして優勝。2位・小泉哲也(東京学館新潟)49m95をはさみ、8種競技参加の途中で単独種目のやり投に参戦した兒玉慶彦選手(巻1)が50mライン目前の49m75で3位入賞という健闘を見せております。そして4位には村上桜ヶ丘の小松徹選手、5位は新潟下越地区秋季大会のチャンピオン 和田選手(北越高校)ということで、結局この種目は1位〜5位までを新潟・下越地区の選手で独占してしまいました。
三段跳同様、他地区の選手達の奮起に期待したいところですね。
以上、ここでは2日目に実施された男子のフィールド種目についていろいろと書いてみました。
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「第39回新潟県高校選抜陸上・2日目」
男子のフィールド競技に続いては女子のフィールド競技についてお知らせします。
女子走幅跳は、昨年の全中陸上で決勝進出11位という実績を残した1年生の橋本真彩子(柏崎)が2年生の永井佳織(新潟商)を3cmで下し、勝利しました。優勝記録5m53(+1.0)は今シーズンの自己ベストでいえば自己2番目ということになっておりますが、こちらの調べでは橋本選手のシーズンベストが5m58(-0.1)[SB]、永井選手は5m57(-0.1)[PB]、両者によるシーズンベストでの比較でも1cm差ということでなかなか面白い戦いを演じているように思えますが、今回は3cm差で橋本選手が優勝しました。
さぁ、はたして橋本・永井両選手はこのあとどこまで記録を伸ばしてくるか。北信越新人大会でもこの二人で切磋琢磨して、他県のトップ選手と優勝争いを演じてくれたら最高ですね。
その一方で、新潟県高校女子投擲界に功績を残した拝野紗生子選手(新潟明訓、砲丸投で2008インターハイ7位入賞)が抜けた女子砲丸投は、優勝者も含め誰一人10mラインを超えることができないという残念な結果に終わりました。本来なら胎内中条中学校の出身で昨年全中陸上に出場し、今年の新潟県高校総体陸上でも1年生ながら2位(11m12)と健闘した学館の羽田選手が出てきてほしいところだったんですが、羽田選手は新潟下越地区予選会を欠場したのでしょうか、結局はその予選会で記録を残せなかった為、今回この選抜大会にはエントリーしていません。
実際、9m66でこの種目を制した戸田香織(学館の2年生)は新潟下越地区予選でも10mラインまであと9cmにまで迫る9m91で制し、他の8位以内入賞選手も、もうひとがんばりすれば10mなのになぁ〜というレベルなので、4位以内に入って福井へ行く選手には是非「10m越え」を狙ってほしいし、他の8位以内入賞者はこのあと行われるであろう高体連主催の「秋季記録会」等に積極的に参加してシーズンベストを狙っていってほしいです。
この新潟県高校女子砲丸投記録に関しては、「トップが飛び抜け、以下は混戦状態」という感じになっているので、当面は学館1年生・羽田選手の11m12をターゲットとして残された競技会シーズンを有意義に過ごしていただければ、と思っております。
以上、「好勝負」が演じられた女子走幅跳と、記録的には低調に終わってしまった女子砲丸投についてお伝えしました。
さぁ、このあとはどんな情報が出てくるでしょうか?
「それは秘密です」。
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「第39回新潟県高校選抜陸上」
続きましては、2日間に渡って熱闘が繰り広げられた男子八種競技と女子七種競技について語ります。
1日目の競技は勤務時間の関係で観戦できませんでしたが、男子八種・女子七種の全記録が手元にありますので1日目に関しては記録を見ながらのコメントになることをご了承ください。
では、女子七種競技からお伝えします。
県内4つの地区からの「秋季地区大会」を勝ち抜いた14人が参戦。1日目の競技は100mH(ハードルの高さは84cm)→走高跳→砲丸投(4kg)→200m。ハードルの高さ・インターバルや砲丸投で使う砲丸の重さは中学四種競技とは異なりますが、競技実施順序は中学四種競技と全く同じという七種競技の1日目を制したのは、「全中陸上2007宮城大会」の四種競技全中チャンピオン・松本実生選手(東京学館新潟2)で総得点は2563点。これについては出場各選手とも「想定内の展開」と思っていたことでしょう。これに続くのは、小出の宮田智美(1年生)で2358点(トップとの差・205点差)の2位、さらには今春の新潟県高校総体陸上の七種競技チャンピオンでやり投を得意としている小野沢美都(新潟南2)が2356点(=207点差の3位)、そして4番手は単独種目の走高跳で5位となってしまい北信越新人大会出場権を逃した石川選手(新潟産業大附属)が2317点。
なお、北信越高校新人大会への出場権は混成競技に限り新潟県の場合3位までとなっている為、「3位争いがどうなるか」という点と、「優勝争いはどうなるか」この2点に興味が絞られ後半の2日目を迎えます。

こうして迎えた2日目、女子走幅跳において前川葵選手(柏崎総合1)は欠場したためリタイアとなり競技終了、14−1=13人で2日目・走幅跳から七種競技再開。この走幅跳で、今春の新潟県高校総体チャンピオン・小野沢選手が追い風参考(+2.3)ながら4m91を記録し535点(=種目別の1位)をゲットしたのに対し、前日までの1位・松本選手は4m81(+1.7)(同じく2位)で508点獲得。
5種目目の幅跳びが終わって、1位・松本、2位・小野沢、その得点差は180点差に縮まった状態でやり投を迎えることになった。そして総合3位争いを演じている2名の幅跳び記録は、1日目では総合2位の宮田選手が4m61(+2.4)(456点)、同4位石川選手は4m56(+2.8)(443点)となり、5種目終わった段階でこの両者の総合得点差は総合3位に下がった宮田選手を規準として54点差となった。
続く競技は小野沢選手の得意種目でもあるやり投。ここで総合成績の逆転劇(首位交代)はあるかどうかが注目されたが、松本選手が18m91(269点)で失敗に終わったのに対し、37m台の自己記録を持つ小野沢選手は29m04(458点)で確実に種目別トップを奪い、ついに総合優勝争いでも(5種目目までの)180点差をひっくり返し、総得点3349点でトップになった。とはいえ、2位に下がった松本選手も3340点、したがってこの二人の点差は僅かに9点。
一方、宮田対石川の総合3位争いは、やり投において宮田選手が24m31(369点)、石川は21m99で326点、ここでも宮田選手が石川選手に勝利し、この両者の総合得点差はやり投終了時点で97点差、よほどのアクシデントがない限り宮田選手が3位を確保しそうな状態となり、注目の優勝争いは最終種目・女子800mで決することになった。
なお、5種目終わった時点で12位だった新潟第一の高橋和加奈選手がこのやり投で「記録なし」に終わり、総合得点で13位に後退。次の種目を欠場した為、「総合記録なし」で競技を終えております。

※ 字数オーバーの為、>>5へ続く
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第39回新潟県高校選抜陸上・女子七種競技 〜いよいよ最終種目・女子800mへ

6種目が終わった段階での各選手の総合得点と最終種目・女子800m(タイムレース)のスタートリストが記録掲示板にて発表され、その総合得点で1位〜7位までの選手が最終の2組目、8位以下の選手は最初の1組目で走ることになった。
その1組目では、6種目終了時点で10位という佐渡高校の鈴木みき選手が1・2組を通じて種目別トップとなる2分31秒97をマークして1着フィニッシュ。惜しくも総合成績では入賞ラインには届かない総合9位となったが、自己ベストを大幅に更新(3148点獲得)して戦いを終えた。
ついでに、6種目終了時点で入賞圏内となる総合8位につけていた河田栞(長岡商1)は2分42秒46で4着フィニッシュだったが、河田に先着した3選手は最終の総合得点で河田を上回ることができなかったため、とりあえず河田暫定1位&8位以内入賞確定という状態で2組目のレース・結果を待つことになった。
いよいよ女子七種競技・800mは最終の2組目へ。
総合優勝争いにおいて9点差という総合2位・松本が前へ出ると、小野沢がこれにぴったりとマークする展開。場内アナウンスでもレース中盛んに「2人の総合得点差は僅かに9点」とアナウンスされ、観客の興味を誘っている。
総合3位争いの4位・石川も先頭集団をぴったりマーク、3位・宮田も粘っている。
残り1周、今度は小野沢が前へ出ると、松本がすかさず抜き返す。やがて宮田が集団から遅れてしまい、先頭集団は3人に。最後の直線・ホームストレートで松本・小野沢の激しい競り合いを横目に見ながら石川が2人をかわしてトップに立ち、そのままフィニッシュ。そこから1秒足らずの遅れで小野沢・松本が並ぶようにフィニッシュし、2位・3位。宮田選手は石川選手から遅れること約5秒遅れの2分36秒39で4着。
さらに、6種目終わった時点で総合7位と健闘していた村上桜ヶ丘の平山恵梨(2年)は2分54秒51で7着フィニッシュ(この種目全体でも出場12選手中の12番目)だった。

以上で女子七種競技は全日程終了。
結局6種目目までの「9点差」はひっくり返ることなく、小野沢選手の優勝、松本選手の2位が決定し、小野沢選手は新潟県高体連主催大会における県レベルでの女子七種競技「同一年度春秋連覇」を達成した。
これに続く総合3位争いは、宮田選手に先着した石川選手が800mだけで点差にして36点も縮めたが宮田選手を逆転する所までには至らず、宮田選手が3位入賞で「北信越新人大会」進出、石川選手は4位となった。
それ以下は、やり投げで総合順位を盛り返した杉本選手(新潟商2)が総合5位、松本選手同様やり投で総合順位を下げた酒井選手(三条東2)が総合6位、平山選手の800mの結果によって最後の最後で総合順位が繰り上がった河田選手が7位となり、平山選手は8位に下がったがなんとか賞状を確保した。

以上が女子七種競技、2日間の流れであった。
私個人的には松本選手に頑張ってほしかったのだが、6月の北信越高校総体陸上と同様やり投げで総合順位を下げ、勝てる試合というか勝てそうな試合で勝てなかったという感があった。
ただし、松本選手に関して北信越高校総体と違う所は、春の北信越大会ではやり投で記録なしに終わり総合2位争いから一気に脱落、しまいには800mを欠場して競技を終わらせたのに対し、
今回の「選抜大会」では、やり投記録が18m91ながら「記録を残して次へ繋げた」というところが大きかったのではないか、と感じております。これが6種目終了段階での「9点差の2位」という部分につながっているんです。
まぁ、最後の800mで小野沢選手に大差をつけられずに終わってしまったことに関しては本人もかなり悔しがっていたことと思いますが、もし松本選手が「北信越新人大会」に出場するならば、とにもかくにも「やり投」の記録向上を含めたレベルアップに着手していけばいいのではないか、と個人的には思っておりますが、みなさんはどう思われるでしょうか?
ということで、新潟下越地区同士の優勝争いで盛り上がった女子七種競技は「やり投げの小野沢美都選手」が制しております。