haru
令和1年 9月
トラックに寿の文字小鳥来る
廃線の旅の鉄路の彼岸花
金の風銀の風吹く芒原
清正の掘りたる井戸の水澄めり
月の夜の酒は伏見の生一本
コスモスやカウベルの鳴るログハウス
コスモスや光とそよ風のダンス
長き夜の既読のつかぬメールかな
コンビニの棚は空つぽ台風来
台風来避難勧告発令す
台風来雨戸無き家増えにけり
店戸板はめて台風前の夜
トラックに寿の文字小鳥来る
廃線の旅の鉄路の彼岸花
金の風銀の風吹く芒原
清正の掘りたる井戸の水澄めり
月の夜の酒は伏見の生一本
コスモスやカウベルの鳴るログハウス
コスモスや光とそよ風のダンス
長き夜の既読のつかぬメールかな
コンビニの棚は空つぽ台風来
台風来避難勧告発令す
台風来雨戸無き家増えにけり
店戸板はめて台風前の夜
haru
令和1年 山茶花9月号
髪型の決まらぬままに梅雨深し
梅雨籠本の世界に没頭し
草刈にボーイスカウト集ひけり
紫陽花や眼下に由比ヶ浜光り
どくだみの匂ふ空家の又一つ
髪型の決まらぬままに梅雨深し
梅雨籠本の世界に没頭し
草刈にボーイスカウト集ひけり
紫陽花や眼下に由比ヶ浜光り
どくだみの匂ふ空家の又一つ
haru
令和1年 8月
曼陀羅は家宝のひとつ盆用意
宅配で旅荷の届く子の帰省
かなかなや木立の中の芭蕉句碑
八月や祈ることしか出来なくて
花火の夜駅に臨時のバスが着く
八月の目を閉ぢて聴くレクイエム
退職の花束を下げ花火の夜
イグアナを描く八月十五日
カフェラテの泡やはらかき涼新た
曼陀羅は家宝のひとつ盆用意
宅配で旅荷の届く子の帰省
かなかなや木立の中の芭蕉句碑
八月や祈ることしか出来なくて
花火の夜駅に臨時のバスが着く
八月の目を閉ぢて聴くレクイエム
退職の花束を下げ花火の夜
イグアナを描く八月十五日
カフェラテの泡やはらかき涼新た
haru
令和1年 山茶花8月号
父母の遺せし薔薇のまくれなゐ
定年の夫のスーツ更衣
駅前に床屋たばこ屋夏燕
湯の宿の廻る回廊竹落葉
父母の遺せし薔薇のまくれなゐ
定年の夫のスーツ更衣
駅前に床屋たばこ屋夏燕
湯の宿の廻る回廊竹落葉
haru
令和1年 7月
ソーダ水波音聴いてゐるテラス
ボクシング飛び散る汗と血のリング
市議会の色とりどりのアロハシャツ
草刈や人住まふこと無き生家
草刈にボーイスカウト集ひけり
検診の結果良好ビール酌む
ソーダ水夢みる頃の海の色
海の日の旗立ててゐる氷川丸
夜の秋溜まりしメール削除して
夕立や土の匂へる野球場
雑魚寝してクーラーの無き体育館
日盛や看板下ろすクレーン車
炎天やブラスバンドの野球帽
松葉牡丹今やポーチュラカの花壇
アスファルト匂ひし都心夕立後
新婚の夜のホテルのプールかな
ソーダ水波音聴いてゐるテラス
ボクシング飛び散る汗と血のリング
市議会の色とりどりのアロハシャツ
草刈や人住まふこと無き生家
草刈にボーイスカウト集ひけり
検診の結果良好ビール酌む
ソーダ水夢みる頃の海の色
海の日の旗立ててゐる氷川丸
夜の秋溜まりしメール削除して
夕立や土の匂へる野球場
雑魚寝してクーラーの無き体育館
日盛や看板下ろすクレーン車
炎天やブラスバンドの野球帽
松葉牡丹今やポーチュラカの花壇
アスファルト匂ひし都心夕立後
新婚の夜のホテルのプールかな