落葉亭

過去ログ35 2014/8/3 14:07

▼chiharu
山茶花、平成26年、8月号

薔薇園の今日貸切りとなるチャペル

宿題を見つつ蚕豆むき始む

母の日や母あることに感謝して
2014/8/3

▼chiharu
ホトトギス、平成26年、8月号

春風にまだ濡れてゐるスニーカー

鳥交る社殿の奥の御神木

風光る海見えてゐる父の墓
2014/8/3

▼chiharu
2014年、7月

七月の机上の旅は上高地

玫瑰や白き灯台立つ岬

玫瑰と波音聴いてゐたりけり

江ノ島をひとめぐりして心太

サングラス男は涙見せぬもの

夕焼や進水式を終へし船

助つ人は眼の青き人町神輿

体ごとぶつけて叩く山車太鼓

浴衣着て少女に戻る下駄の音

夕立の都心はヒートアイランド

沙羅咲くや白は天上界の色

夏休み吾子と大蛇を首に巻き

冷房車上着一枚手放せず

起きぬけのままベランダのトマトもぐ

風鈴や秘窯の里の風の音

色変はりたる橋の灯や巴里祭

下駄箱の上の電話と水中花

星空を仰ぐベランダ麦酒飲む

麦酒飲む沈む夕日を眺めつつ

ガラス窓一枚分の青葉かな

青葉光小暗きカフェの二階席

ハンカチの涙の訳はいろいろと

蝉時雨駅のベンチにゐて一人

朝採の胡瓜の無人販売所

イベントの詰め放題の胡瓜かな

夕凪の人魚現れさうな海

夕凪の波がさらひし砂の城

読み返すハイネの詩集蓮の花

睡蓮の白透きとほる水鏡

空眩しくて夏蝶を見失ふ

延長戦終へて勝利の汗拭ふ
2014/8/3

▼chiharu
山茶花、平成26年、8月号

薔薇園の今日貸切りとなるチャペル

宿題を見つつ蚕豆むき始む

母の日や母あることに感謝して
2014/8/3

▼chiharu
ホトトギス、平成26年、8月号

春風にまだ濡れてゐるスニーカー

鳥交る社殿の奥の御神木

風光る海見えてゐる父の墓
2014/8/3

3634

掲示板に戻る