落葉亭


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令和4年 山茶花 3月号

レシートのふくらむ財布十二月

冬ぬくし散歩もリハビリの一つ

銀杏散る風の光となりにけり

自走する警備ロボット十二月
 
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令和4年 山茶花2月号

猫亡きあとのリビングの寒さかな

寄鍋や日に一組の隠れ宿

どうしても作りすぎたるおでんかな

日溜りへ蟹さぼてんの鉢運ぶ
 
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令和4年 2月 雑詠

花苗を選ぶ店先春隣

チョコの数競ひしバレンタインの日

伊勢参り叶ふ建国記念の日

パソコンのデータ消失冴返る

ばつさりと髪を切る春寒くとも

白木蓮飛び立つ鳥の形して

デニムシャツ着て立春の庭仕事

鉢植のラベル貼り替へクロッカス

冴返るこの日本の未来かな
 
Name haru
令和4年 山茶花1月号

仮装より目立つ警察ハロウィーン

月仰ぎ釣糸垂らす防波堤

夫の忌の金木犀の花盛り

揚羽来る歩道の小さき水溜まり
 
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令和4年 1月 雑詠

悴みてゐしオカリナの指使ひ

雪の朝チャイにシナモンたつぷりと

初詣みくじ小槌は白と決め

参詣や仕立ておろしのオーバー着て

大寒やUber Eats走る街

寒晴やスカイツリーの見えし杜

寒晴や十国峠よりタワー

初旅の臨時列車の指定席

まだ続く時短営業春を待つ

和菓子屋の品変はりたる春隣

冴ゆる夜の路地裏通りピアノバー

雪ちらと法要の日の納骨堂
 
Name haru
令和3年 山茶花12月号

秋晴やお宮参りの子を抱き

カーナビにまだなきホテル小鳥来る

高々と蜻蛉飛び交ふ夕まぐれ

リビングの明かりを消して月を待つ

月を待つ間に二杯目の赤ワイン
 
Name haru
令和3年 12月 雑詠

日溜まりに蟹さぼてんの鉢運ぶ

潤目焼く伊豆の地酒の添へてあり

釣つてすぐ潤目を捌く指の腹

ちり鍋や日に一組の隠れ宿

眠さうな猫が足踏みする布団

猫通る襖を少し開けておく

おでん鍋一人に一つずつ玉子

安息の湖白鳥は羽休め

猫亡きあとのリビングの寒さかな

どうしても作りすぎたるおでん鍋かな

自走する警備ロボット十二月

クリスマス姑とケーキを食べにけり

銭湯のイベントの日の柚子湯かな

レシートの膨らむ財布十二月

賃餅の搗き始めたる午前二時
 
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