1 エレン・イェーガー

独り言

ちょっとだけ置いた距離
これが貴方にとっては丁度良い遠さなんでしょうか
俺の為でもあるし仕方ないことなんでしょうけど

寂しいと口にするのも
甘えるのも怖い

恋人ってどんな遣り取りが普通…?
どうやって関係を築くのか分からなくなって来た

貴方にとって俺は替りの利く存在なんでしょうか
7 エレン・イェーガー
幸せだった頃の手紙をつい、見返してしまった。

見たって如何しようもないのに…。俺ばっか好きだったんだろうな。抱きたいのも俺だけ。

足枷にしかなれないと知ってもう何も言葉が出なくなった。好きも愛してるも、俺の口からそれが出ればきっと重く圧し掛かるだけで。きっと本来の温かい響きですらない。


貴方の口から出た「離れたい」って意思。
寂しくて堪らない気持ちは奥底に沈めて、命令に従いますよ、兵長。

物分りは良い方なんです。言われた通りに、野良に戻ります。
いつか来る日が少し早まって、それが偶々唐突だった。それだけ。

タフだから大丈夫と言ったけど、あれは嘘だったかもしれません。
何かでこの虚無を埋めたくてどうしていいか分からない。

離されてみたら世界は広くて…何処に行ったらいいんだろうと悩む。
縛られる心地良さに浸り過ぎたみたいだ。
8 エレン・イェーガー
寂しいと、貴方に送ったところでどうしようもない。

どうしたらいいか教えて下さい。
いっそ離れるなら嫌ってくれればいいのに。

何をしても味気ないです。
9 エレン・イェーガー
いい加減前を向こうと思います。

いつまでも過去ばかり、思い出ばかり引っ張って来ても仕方ないですよね。
手紙を保管していた場所には蓋をして、今に慣れるよう努めます。

愛していました。誰よりも貴方を。
もっと長く、当然のように居れるものだと思い込んでいました。

気持ちに気付いてあげられなくてすみません。
今貴方が幸せなら、これで良かったんだと思えるくらいには気持ちに余裕が生まれました。

どうか充実した時を刻んで下さい。
恋心をもう一度思い出させてくれて、有難うございます。
10 エレン・イェーガー
今でもお前のことが好きだ


いつだったか貴方が、此処で溢した台詞です。
ねぇ、兵長。貴方はもう新しい恋をしていますか?

また偶然に出会えて同じ言葉が聞けるんじゃないかと、今でもたまに過ることがあるんです。
そんな筈ない…分かってはいるんですけどね。

貴方が幸せでありますように。