落葉亭

過去ログ102 2018/3/5 22:30

▼chiharu
平成29年 山茶花12月号

火柱のごと大陸の秋夕焼

台風に会の日程組み直す

爽やかや朝まつさらなシャツを着て

(若草集巻頭)

履歴書を書き損じては夜の流し

天高く鳶は風をつかまへて
2018/3/5

▼chiharu
平成29年 ホトトギス12月号

炎天下駅に喫煙エリアなく

ムームーを着て船上のディナーかな

父の背にしがみつきたる子の泳ぎ
2018/3/5

▼chiharu
平成29年 11月

自販機のポタージュスープ今朝の冬

家中の包丁を研ぐ文化の日

焚火するにも消防署まで電話

鮟鱇鍋母の手作り味噌届く

侘助や茶室事前に予約して

初島に大島見えて冬夕焼

一日にひとつと決めて蜜柑喰ぶ

法螺の音の響く境内冬紅葉

リュック背に上る石段冬紅葉

冬空に光の粒子透きとほる

つい肩に力の入る寒さかな

山茶花や泣き出しさうな空仰ぐ

水色の夫のセーター腰に巻き

冬晴の伊豆七島を見し車窓

冬眠のムーミン一家戸締りす
2018/3/5

▼chiharu
平成29年 花鳥諷詠11月号

井上泰至選
特選

やはらかな泡生きてゐるビールかな
2018/3/5

▼chiharu
平成29年 山茶花11月号

四角なる観賞用の西瓜かな

行く夏の波が浚ひし砂の城

西瓜喰ぶ塩かける人かけぬ人

帰路急ぐ花火の人出横切つて

流星や日本最南端の島

開けずとも中身の分かるお中元
2018/3/5

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