落葉亭
過去ログ101
2018/3/5 22:03
▼chiharu平成29年 ホトトギス11月号
晩酌のトマトにソースかける父
冷房に疲れし体持て余す
文庫本ほどの軽さの日傘買ふ
2018/3/5
▼chiharu平成29年 10月
結納の席の松茸尽くしかな
天高く鳶は風をつかまへて
携帯の電波届かぬ時雨宿
秋濤や岬を巡る遊覧船
検診の日の馬肥ゆる我肥ゆる
秋の日の余白のやうな旅時間
旅プラン紅葉祭の日に印
秋晴や伊豆半島を一周す
見れば見るほど毒茸かも知れず
秋晴の二泊三日の旅プラン
紅葉散る天狗現れさうな山
紅葉且つ散る狛犬の前足に
休みつつ上る石段坂紅葉
2018/3/5
▼chiharu平成29年 山茶花10月号
冷房に疲れし体持て余す
種の向き見極めてよりマンゴー切る
採れたての噛る胡瓜の甘さかな
扇風機足で操作をすることも
虹仰ぐ乗りしばかりのバス降りて
2017/11/4
▼chiharu平成29年 ホトトギス10月号
館涼し鮫追ひかけてゐる視線
梅雨籠本の世界に没頭す
ユニフォーム乾かしてゐる梅雨晴間
2017/11/4
▼chiharu平成29年 9月
見返りを求めぬ心爽やかに
爽やかな朝まつさらなシャツを着て
秋高し牧場に続く白き柵
羽衣や海を背にして薪能
台風に会の日程組み直す
テレビ点けまづ台風のニュース見る
釣れたてのまだ透き通る烏賊捌く
火柱のごと大陸の秋夕焼
爽やかに癌を克服して十年
靴脱いで秋の浜辺を歩きけり
山葡萄種を運んで来る鳥も
進物の皮ごと食べるマスカット
ドライブや鹿の横切る戸田峠
舟渡る秋の潮目の相模灘
栗を剥く義理の親子といふ縁
小鳥来る森の樹木の息遣ひ
履歴書を書き損じては夜の長し
貝殻を拾ひし浜辺秋夕日
台風に湿原の川海と化す
2017/11/4