落葉亭
過去ログ122
2021/10/4 22:05
▼haru令和2年 山茶花8月号
湯の宿の石の回廊竹落葉
友達のやうな母ゐてカーネーション
葉桜となりて小さき駅舎かな
大学の名が停留所樟若葉
伊豆の海飛魚までも透き通る
▼haru令和2年 8月 雑詠
ランチとる都心の森のレストラン
レジ並びつつ終戦日のサイレン
鎮魂のピアノ八月十五日
新聞の社説八月十五日
墓洗ふまだ日当たらぬ朝のうち
花火終へ猫の戻りし魚具置場
蝉の殻転がつてゐて父の墓
▼haru令和2年 花鳥諷詠7月号 入選
木村享史 選
風光る空に近づく観覧車
▼haru令和2年 山茶花7月号
恙無く進むリハビリ花は葉に
永き日や乗り放題の旅切符
春風やふはりと揺るる服を着て
イヤホンに微熱のこもる日永かな
チューリップ花束にして誕生日
囀や上下に揺らすティーバッグ