落葉亭


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令和4年 山茶花9月号

夏シャツの子の二の腕の逞しく

秘湯まで歩く山道青葉風

青蔦やむかし遊郭並ぶ路地

境内を埋め尽くしたる濃紫陽花

雨靴の出番なきまま梅雨明くる
 
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令和4年 山茶花8月号

ドローンや憲法記念日の空に

顎引いて測る身長子どもの日

野球部の横断幕に風薫る

支那そばのつゆ透きとほる昭和の日
(三村純也主宰の句評あり)

秘湯まで歩く山道若葉風

ジョギングの皇居一周若葉風
 
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令和4年 花鳥諷詠8月号

麦秋や叩いて捏ねるパンの生地
(岩岡中正、瀬在光本 選)
 
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令和4年 山茶花7月号

しやぼん玉飛ばす屋根裏部屋の窓
(純也主宰の句評あり)

パンジーの花籠吊るす街路灯

ふらここを漕ぐはじめてのベビー靴

風光る打ちつぱなしのゴルフ場

四月馬鹿黒鍵だけで弾くピアノ

燕来て三角屋根の無人駅
 
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令和4年 山茶花6月号

吊し雛母の着物をリメイクし

ばつさりと髪を切る春寒くとも

ロープウェイ一気に昇る山笑ふ
 
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令和4年 山茶花5月号

チョコの数競ひしバレンタインの日

受験子を運ぶ満員電車かな

花苗を選ぶ店先春隣

男の子ひとり混じりて雛の客
 
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令和4年 山茶花 4月号

仮装より目立つ警察ハロウィーン

参詣に仕立ておろしのオーバー着て

まだ続く時短営業春を待つ

初旅の臨時列車の指定席
 
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