落葉亭


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令和2年 3月

アルバムに挟む四つ葉のクローバー

クローバの四つ葉摘むまで帰れない

紅椿光たゆたふ水盤に

海鳥の佇む埠頭春の雨

春兆すバレリーナめく赤い靴

ハムスター埋めてやはらか春の土

手のひらに収まる財布買ひし春

童心に戻りし心土筆摘む

卒業の子に一鉢の桜草
 
Name haru
令和2年 山茶花2月号

袴着の足元軽きスニーカー

単線に待ち時間あり日短

店仕舞ひせし店頭の落葉掃く

紅葉且つ散る男坂女坂

人肌にミルク温め今朝の冬

待つてゐる人なき部屋の寒さかな
 
Name haru
令和2年 2月

立春や横文字多き龍の絵馬

春寒しシネマに一人きりの客

恋猫や男と歩く歌舞伎町

自転車を押してミモザの花の下

コンサート中止の知らせ冴返る

疫病に売り切れとなるマスクかな
 
Name haru
令和2年 山茶花1月号

和菓子屋の暖簾下ろして秋の暮

ここからが金木犀の香の範囲

栗をむくオリンピックの記事の上

朝寒や犬の散歩を日課とし

結納の膳の松茸づくしかな
 
Name haru
令和2年 1月

早番の目覚めぬ体星冴ゆる

セーターの母とは違ふ畳み方

スクラムを組み一丸となるラガー

病窓に初島見えて初御空

源泉の湯気たくましき寒卵

柴又駅に寅さん像冬日向

水筒に湯気ひとすじの冴ゆる朝

寒晴やスカイツリーと富士山と

春を待つ猫が眺める窓の外

待春や悩みも生きてゐる証
 
Name haru
令和1年 山茶花12月号

虫の音に包まれてゐる無人駅

小鳥来て午後の紅茶にしましょうか

童心に戻り団栗拾ひけり

長き夜の既読のつかぬメッセージ

通勤にまだ手離せぬ秋日傘
 
Name haru
令和1年 12月号

単線に待ち時間あり日短か

留守番の夫におでんを作り置く

生きてゐる証のやうな寒さかな

短日の電車遅延のアナウンス

聖樹はやホテルのエントランスにも

漆黒の闇の深さや冬銀河

十二月八日を知らぬ人の増へ

ゴスペルのカーテンコール十二月

潮騒の届きし駅舎花アロエ

レッスンの第九の響く十二月

イブの夜の交差点よりタワーの灯り

聖夜来る宝石箱のやうや街

病棟の隅にもクリスマスツリー

逆さまの広告吊るす暖房車

救急車みな出払つてゐる師走

風邪の子に届く給食コッペパン

ポケットに隠せし両手息白し
 
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