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haru
令和5年 山茶花8月号
蕎麦啜り外は卯の花腐しかな
溝浚へして早起きの日曜日
木苺を数へつつ乗せパンケーキ
旬のもの旬に味はひ豆御飯
haru
令和5年 花鳥諷詠8月号
母の日や母の産着を譲り受け
(飯川三無 選)
haru
令和5年 山茶花7月号
格子戸の続く茶屋街燕来る
囀りてビルの屋上にも庭園
本を売りまた本を買ふ四月馬鹿
鉄瓶で淹るる焙じ茶蓬餅
桜蕊降る路地裏の町家カフェ
haru
令和5年 山茶花6月号
保護猫の里親決まりあたたかし
卒業の子の制服の寄付をして
囀やビルの屋上にも庭園
桜餅少し濃いめに抹茶点て
haru
令和5年 山茶花5月号
語り継ぐ歴史憲法記念の日
涅槃図の赤鬼の目に涙かな
初午やドミノのやうな赤鳥居
バレンタインデー空白の予定長
荒波に鍛へられたる若布刈る
haru
令和5年 花鳥諷詠5月号
放課後の教室バレンタインの日
(木村享史 選)
haru
令和5年 山茶花4月号
夜更しを許されし子へ除夜の鐘
初みくじ吉に可もなく不可もなく
極楽と呟いてゐる初湯かな
厄年の手に授かりし破魔矢かな
放水を虹色に染め出初式