過去ログ29 2006/2/24 2:40

#時雨
いつの間にか
耳障りな音
目移りする映像

彼はまた画面に夢中だ

隣に横たわる
頬を寄せて
腕を回して


彼を見つめる


時を止めて
まるで子猫の様に
甘えてみせる

はにかむ様に微笑む
私と貴方

もっと髪を撫でて
肌に触れて

今夜も貴方が愛しい事に変わりは無い


こんなにも愛しい


幸せが溢れ出す
2006/2/24 2:40

#時雨
愛しさ故に
何かに
夢中になっている彼を
見ていると
どうでもいい事が
気にかかる

例えば
好きな色、好きな花
だとか
煙草を挟む指先が
とても素敵に見えたり

尋ねてみる

そして彼は
色なら赤と黒。
花には興味が無いと。
一言。
言い放った

煙草はいつの間にか
消されていた


小さな画面の中で
繰り広げられる
ちっぽけな作り話が
早く終わればいいのに


私よりも画面に夢中だ

早く肌を重ねたい

彼を独り占めしていると
感じられる瞬間


もどかしい
曖昧さのカケラも無い程に
彼が欲しい


早く私に夢中になって
早く私を独り占めして
2006/2/23 3:59

#時雨
こんなにも
暗い部屋
肩にまわされた腕
最愛の人

夜の車内
自由を奪われた掌
最後の人

想う瞬間

小さな街灯に
胸が苦しくなった


一瞬でも
思い出してしまった


欲しい言葉

望んだ行動

欲しいもの、望んだもの
全てをくれた

彼の存在

忘れる為に貴方を愛した
貴方は全てを忘れさせた

その代償は
あまりにも大きく
私を縛りつける


このままで
構わないのだろうか


彼の部屋で聴いた唄
切なくて
ただ耳を傾けた
意味なんて解らない

英語で綴られた言葉達…

あの夜を、あの朝を、
あの人は
覚えているだろうか

忘れられないのは
私だけでしょうか…?

あの日交わした約束も
果たせないままに
私だけが風化させて
全てを閉じ込めたのか


思考回路が止まってる


こんな夜は目に見える
愛が欲しい

強引に私は貴方のものだと
解らせてほしい


いっそ
自由になってしまおうか

どうやって?
この手を
離す事ができるの?


さようなら。
愛しい想い出達。

これからは
この人を見て歩いてく
2006/2/23 3:11

#時雨
あなたはいつも
愛し合うという事。

それはいつだって朧げで
愛されているという事。
愛しているという事。を
時として忘れさせる

煙を吐き出す唇は
いつだって
言葉の終わりを濁していて
重ね合う瞬間は
いつだって煙草の香り

冷ややかな
私の嫌いなはずだった味は
いつの間にか心地よくて

寝息の寂しさは
無意識なあなたの
腕に抱きしめられて
満たされてしまう


あなたの冷たい頬に
そっと触れる
愛しさ 切なさ
私の中に溢れるあなた


『この上ない幸せ』


私はこれ以上
なにを望むのだろうか…
2006/2/22 23:03

#時雨
降り積もる想い出より
逢えない日々の中に
ふっと、君を思い出した
今の私には、それは

それは…

あまりにも鮮やか過ぎて
あの切ない音色は
雨音にもにて
降り止む事を知らず

もう二度と誰かを愛せないと
感じていた幼い私

幼さの残りを抱えて
懐かしい声に
知らされた現実は
前に向かって歩き出した
二人のそれぞれは

季節は気にかける事さえ
拒ませた


私も貴方も戻らない


夢にみた貴方
夢にみたい貴方
それは変わらずに私を

あの頃へと誘い出す
正夢を見せてくれるなら
どうかもう一度だけ…
2006/2/22 22:56